支援制度利用までの流れ

主治医からB型の利用について許可をもらっていることを前提として、支援制度を利用するときの流れは以下のとおりです。

  1. 希望の事業所を見つける
  2. お住まいの自治体の障がい福祉窓口で相談する
  3. 相談支援専門員に「サービス等利用計画書」を作成してもらう
  4. 窓口に提出し、受給者証が発行される
  5. 希望の事業所と手続きをして利用開始

それぞれどのような対応が必要になるのか、以下で詳しく見ていきましょう。

1.希望の事業所を見つける 

まずは、住んでいる地域にどのような就労継続支援事業所があるのかを調べましょう。 自治体の障がい福祉窓口やインターネットなどで調べることができます。 

気になる事業所があれば見学や体験を申し込み、実際に自分の目で見ることを強くお勧めします。 どのような環境でどんな仕事ができるのか、スタッフや他の利用者はどんな雰囲気で仕事をしているかなどが確認できます。 

就労継続支援B型はA型に比べて事業所数が多く、特徴はさまざまです。 
仕事内容や雰囲気が自分に合っているのかをしっかりと確かめることが重要です。 

2.自治体の障がい窓口 

事業所を利用するには、事前準備が必要です。 
すぐに就労継続支援B型事業所の利用を開始することはできません。利用には自治体から交付される「障がい福祉サービス受給者証」が必要になります。 

まずは福祉課の障がい窓口に相談しましょう。 
※自治体によっては名称が異なる場合もあります。事前に確認してください。 

3.相談支援専門員 

自治体が指定する相談支援事業所に所属し、福祉サービスの利用に必要な「サービス等利用計画」の作成、定期的な面談、サービス等利用計画の見直し・修正などを行い、利用者が福祉制度や施設等を適切に活用できるようサポートしてくれます。 また、福祉窓口とのやりとりの橋渡し役にもなってくれます。 

「サービス等利用計画」は、就労継続支援事業所を利用するための「障がい福祉サービス受給者証」の申請に必須の書類です。早めに相談支援事業所に相談し、サポートしてくれる相談専門員を見つけましょう。

▶︎ 近隣の事業所をネットで検索する

近隣の相談支援事業所のホームページをインターネット上で検索してみることをおすすめします。
「(地域名)」と「相談支援事業所」の語句で検索をするなどの方法で探すことが可能です。

▶︎ 地域の支援センターに紹介してもらう

住んでいる自治体にある支援センターに行き、相談支援事業所を紹介してもらう方法もあります。
支援センターの窓口まで行く必要がありますが、自分で選ぶのが難しい、相談支援事業所を調べる余裕がない、家にインターネット環境がないという方にはおすすめです。

※自治体によって異なる場合もあります。事前に確認してください。

4.簡単な流れまとめ 


4-1. 就労継続支援B型事業所を利用するまでの流れ

就労継続支援B型事業所を利用するまでの流れをまとめると以下のようになります。

  1. 就労継続支援事業所を探す
  2. 事業所の見学・体験利用
  3. 利用する事業所を決める
  4. 障がい福祉サービス受給者証を申請する
  5. 受給者証の発行、利用開始

STEP 1 >就労継続支援事業所を探す

自治体の福祉担当窓口に相談すると、通いやすい範囲にある事業所を教えてもらうことができます。
また、インターネットで検索したり、通院している病院・クリニックが紹介してくれることもあります。

就労継続支援事業所の業務内容は事業所によって様々です。
やってみたい業務や自分の特性に合った仕事ができそうな事業所を探しましょう。

STEP 2 >就労継続支援事業所の見学・体験利用

興味のある事業所が見つかったら、見学・体験利用をしましょう。
実際に事業所の雰囲気やカリキュラムの内容、職員の対応などを確認することで、利用後のミスマッチを防ぐことができます。
複数の事業所を見学すると違いがよくわかるので、自分に合った事業所を決めやすくなります。

STEP 3 >利用する事業所を決める

見学・体験利用での印象や仕事内容などを基準に、利用したい事業所を決めます。
B型事業所の場合は、通所したい事業所に利用の意思を伝えます。募集締切や定員などもあるので、早めに意思表示することが大切です。

STEP 4 >障がい福祉サービス受給者証を申請する

就労継続支援を利用するには、障がい福祉サービス受給者証が必要です。
利用する事業所が決まったら、受給者証申請手続きをします。わからないことがあれば就労継続支援事業所に相談してみましょう。

STEP 5 >受給者証の発行、利用開始

受給者証が発行されたら、事業所と契約を結んで利用開始になります。

4-2. 障がい福祉サービス受給者証を取得するまで

受給者証の申請手続きは、大まかに次のような流れになります。

  1. 自治体の福祉担当窓口に申請
  2. 自治体の福祉担当職員による認定調査
  3. サービス等利用計画の作成・提出
  4. 個別支援計画の作成

STEP 1 >自治体の福祉担当窓口に申請

居住地の自治体の福祉担当窓口で「就労継続支援を利用するために、受給者証を取得したい」旨を伝えて申請します。
その際に、自治体からサービス等利用計画の作成するよう依頼されるので、作成して提出します。

STEP 2 >自治体の福祉担当職員による認定調査

サービス利用が必要なのかを確認するために認定調査(聞き取り調査)が行われます。
聞き取りと言っても、生活や心身の状況、生活・就労に関する目標についての簡単な質問です。

自分の状況や希望をうまく伝えられるか不安な方は、ご家族や事業所の支援員に同行してもらいましょう。

STEP 3 >サービス等利用計画の作成・提出

受給者証の申請をすると、自治体からサービス等利用計画の提出が求められます。(STEP 1)
サービス等利用計画には「指定特定相談支援事業所が作成するもの」と「自分で作成するもの」の2種類があり、どちらかの方法で作成したものを提出します。

● 指定特定相談支援事業所に依頼する場合
指定特定相談支援事業所では、サービス等利用計画の作成や相談などのサポートは無料で受けることができます。
担当の相談支援専門員が利用者希望者にヒアリングしながら作成し、本人の同意と署名を得てから自治体に提出されます。

指定特定相談支援事業所に依頼すると「自分に合わせた最適な支援計画を立ててもらえる」「自治体や事業所との連絡調整をしてもらえる」というメリットがあり、定期的に面談が実施されるので、希望や目標に変更はないか、行われている支援は適切かなどを確認してもらえます。

● 自分で作成する場合
希望する生活や目標、解決したい課題、利用するサービスの種類、サービスを利用した場合のスケジュールなどを記入して提出します。
自治体によってフォーマットが違うので、用紙をもらうかホームページからダウンロードして作成しましょう。

自分で利用計画を作成する場合、自身の希望を直接プランに反映できるというメリットがありますが、特定相談支援事業所に依頼した場合に受けられるサポートがないというデメリットがあります。
また、更新やサービス内容に変更があった場合、その都度自分で作成して提出する必要があります。

STEP 4 >個別支援計画の作成

就労継続支援の利用開始後、B型事業所の職員と相談しながら個別支援計画を作成します。
個別支援計画は、サービス等利用計画をふまえて、利用者の課題解決や目標達成のために、サービス提供事業者が取り組む支援をまとめたものです。その計画に沿って就労支援が行われます。

※申請手続きは自治体によって異なることがあります。事前に確認してください。


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